Libec(リーベック)RH45D+ジッツオ・カーボン三型タイプ
私は今まで雲台はマンフロットの503を愛用していた。 貧乏な私にはこのコストパフォーマンスと使い勝手の良さがとても気に入っていて満足をしていたのだが・・・。
ただEOS動画を超望遠レンズで撮影するとなるとイマイチ調子が良くない。 スチル撮影がメインなのだから問題がないとはいえ・・・やはりそこだけ気に入らなかった。 そこで何かいいものはないかと探したり、知人に聞いたりしてようやくたどり着いたのが
「ザ・ハトラー」
ある意味、現在野鳥を撮るカメラマンの中では定番の雲台。 知ってはいたがあまりに高価で腰が引けていた。 しかし仕事で使うものだからと「清水の舞台から飛び降り・・・」 私が購入したのはFSB8。 ここで問題が!現在の雲台の主流が下にボール部分がついて水平を出しやすくするタイプ。 これだと旧式の三脚が使えない!!
仕方がないので三脚も買い替えないといけなくなり、ベンローのカーボンタイプを購入。 まったくえらい出費になってしまった!!
三脚は軽くてこれと言って不満はないのだが問題は雲台だ。 超重い。また使い方が良くわからない!!
それからみんなが言うほど使いやすいかというとそれほどでもない。 どちらかというと使いにくい。
これは相性なのか? 鳥屋の世界で定番なのだからいいはずなのに。 15万円+で買ってしまったが本当にこれでよかったのかと思う日々が続いていた。
そんな時JBF2015(ジャパン・バード・フェスティバル)でリーベックの担当者と話す機会があり
「ぜひ!使ってみてください。絶対に良いという自信があります。」
ということでリーベックRH45Dを送ってもらいテストで使ってみることなった。
まず不満に思っていた旧型の三脚にも装着できるという点で私的にポイントが高い。 (動画の場合は実際、下で水平を出すタイプに慣れるとこちらの方が楽) そこでしばらく眠っていたジッツオのカーボン三脚3型(すでに生産中止のタイプ)に載せることにした。 RH45Dはずしりと重く・・・三脚より重い。 これもきっと理由があるのだろう。まぁ何でもかんでも軽ければいいというのではないはずだ。 ちなみにLibecは国産メーカーです。私もてっきり海外メーカーだと思っていました。 すぐに使ってレポートを出す予定が意外と野鳥撮影では車内から窓射ち(ウインドウを下げて窓枠にレンズを載せて撮る)スタイルが多いので意外と三脚での撮影は場所が限られる。
そこでレンタル期間を伸ばしてもらった。 実践編 EOS 7DMark㈼+EF500mm F4L IS2 USM と1.4・2倍のエクステンダーⅢ型
オシドリの撮影に上記のセットでチャレンジする。 とてもなめらかに動くのでファーストインプレッションはまずまず。 実際に機材を使用する時は実践で使わないと良いも悪いもわからない。 スチル撮影では何ら問題もなく、実にスムーズで滑らかな動きに納得。 当たり前のことだがブレもガタもない。この値段12万円相当だから当然だがやはり気持ちがいい。 ここからが本題となる。
各レバーの調整が非常によくいわゆる「ぐいっ」とやらなくていい。 軽く動かすだけで止まる・動くがスムーズ。 実感をしたのは動画でのこと。特に顕著に出たのは2倍のエクステンダー(APS-Cなので1600mm相当)を装着しての動画撮影。 もちろんISを効かせた状態でパーンやティルトをするのだが嫌なブレがない!
それにEOS7DMarkⅡの動画はFHDの30phsにすると動体をAFで追従してくれる。 いつもなら1000mmクラス(実際は1.6倍だから1600mm相当)なのでISを効かせていても嫌なブレや振動を拾ってしまうが、全く問題なくなめらかにそしてスムーズに力を入れずにオシドリの泳ぐ姿を追うことが出来た!!
今迄ではありえないことに驚きを通り越して衝撃だった!!
セカンドインプレッション
EOS 5DS+EF500mm F4L IS2 USM と1.4・2倍のエクステンダーⅢ型 これまた日を改めてオシドリの撮影で実践。 以前から高画質で美しい描写がウリのこのカメラ。 ただ問題がある。高画質だからこそのアラが目立つという欠点。 低画素(2000万画素を低画素というのも心苦しいが)だと目立たなかった物が5000万画素だと非常に目立つという。 逆に言えばしっかりと固定をして動いていなければ恐ろしくきれいな描写を手にできる。 簡単に言えば小さくトリミングして切り取った画像でも美しい描写を体感できるのだ。
というわけで「野鳥には難しい」ということになるし連写枚数が秒間5コマなのもその理由の一つとなる。 いつもなら対岸の岩場に沢山のオシドリが群れ集まっているのだがこの日はいなかった。テストのはうってつけと思っていたが 数日前クマタカが何度もハンティングに失敗したのが原因らしい。 予定ではEF500mm F4L IS Ⅱ USMと100‐400mm F4.5-5.6 IS Ⅱ USMでオシドリの群れを広く捉えて拡大した場合、 どのシャッタースピードで動きを止めることが出来るかだったがこの日はあきらめた。
かわりにこの日は非常にコントラストが激しくなる厳しい光の状態でいかに羽の美しさを損なうことなくブレを抑え込むかにする。 潜水後に浮上をすると羽ばたきをして余分についた水滴を弾き飛ばす行動をするのでこれを1000mmで狙う。 RH45Dはほんの少し各レバーを動かす?いや、触ると言った方がわかりやすいと思うがテンションがかかるのでこの超望遠でブレが気にならない。 もちろんISの威力もあるだろうがこの相乗効果は伝えなければいけない。 速いシャッター速度を得るには絞りを固定した場合ISO感度を上げなければいけない。 高感度には弱いと言われるがISO1600では何ら問題はなく、得られる画像の美しさには目を見張る。恐るべし5000万画素。 この厳しい条件下でもカメラを固定・操作をスムーズにさせる実力をスチルでも実感することが出来た。
サードインプレッション 夕暮れ迫る中、エゾフクロウを狙ってみた。それもちょっぴり意地悪な撮影で。 それは暗いのでスローシャッターで撮影しなければいけないので、やるところまでやってやろうとISO100、F11にしてやってみました。 雲台のレバーをすべてロック。 レンズのISをオフ(長秒だと逆にエラーでブレるため)ライブビューにすることでミラーショックが無くなるので、あとはレリーズを付けて撮影。 結果は・・・当たり前ですが超きれいです。この安定感はGoodです。 RH45D EOS7D Mark2  エゾフクロウEOS5DS  オオワシEOS7DMark2  オシドリEOS7DMark2 |